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2013年4月23日火曜日

スピーキングを伸ばすには定型表現が効く Conversation: From Description to Pedagogy

スピーキングを伸ばすには定型表現が効く?!


 英会話を行う際に、パッと言葉が出なくなってしまうことは多々あります。「あれっ、こんなときにネイティブは何というのだっけ?何かよく聞くフレーズがあったんだけど...」 このような経験は、皆さんもあるのではないでしょうか。


 英語での会話の何割が定型表現なのでしょうか。少し古いデータなのですが、Sorhus(1976)によると、口語で用いられる語は 5単語に1つの割合で 定型表現が用いられているそうです。
 とても軽視できない割合だと思います。


 そもそも、会話を構成する上でも、内容を伝えるための枠組みは重要です。例え、話す内容があっても、話しかけるきっかけの一言が無ければ、会話は始まりません。
 野球部で、走塁の練習を何度積み重ねた所で、出塁するためのバッティングのスキルがなければ「使えない選手」とみなされるのと同じように、どんなに文法の勉強を行なっても、会話を初められないのでは、結局「英語を喋られない」とみなされてしまう恐れがありますよね。


 定型表現と一言に言いましたが、定型表現の英語の呼び名は多数あります。
(i.e. multi-word phrases, lexical chunks, lexicalized sentence stems, prefabricated utterances...)

 この記事では、特定の使用場面で頻繁に用いられるセットフレーズ(conversational routines)に絞ります。(慣用句的に特殊な意味を持つような熟語等を指しているわけではありません。)
このconversational routinesというフレーズは、会話上での、社会的な役割・機能で分類し、覚えると用いやすそうですね。

 どのような分類ができるか、その定型表現を挙げながら紹介します。

thanking (感謝)

 thank you very much
 many thanks
 thank you ever so much
 thanks a million


apologizing(謝罪)

 I'm sorry
 I'm awfully sorry
 beg your pardon
 excuse me


requests(要求)

 would you mind ...?
 how about ...?
 do you think you could ...?
 I wonder if you could ...?


offers(提案)

 I'll ...
 shall I ...?
 would you like to ...?


 スピーキングに苦手意識がある、効果的な学習方法で手軽なのがないかな、と考えた方は、まずは定型表現から入ってみてはいかがでしょうか。Scott Thornbury & Diana Slade ;Conversation: From Description to Pedagogyのpp.62-66を中心にまとめました。

1 件のコメント:

  1. 英語をしゃべるときに、自分にinputされている語彙項目・文法項目を一つ一つ引っ張り出して文を組み立てながら話すと、コミュニケーションに齟齬が生まれる。これは、EFL学習者であれば、誰もが経験する道ではないでしょうか。

    もちろん、自動化、つまり意識して考えずに語彙や文法を組み立てながら英語をしゃべれるようになることは大切です。しかし、それと同じくらい定型表現は会話において不可欠なものだと私も考えます。

    例えばI've got to go.(イギリス)という定型表現は個人的にとても便利だと思います。かつこのような定型表現は「組み立て」ではなかなか自然に出てきません。上に挙げられた感謝・謝罪・要求・提案はほんの一例ですが、とても汎用性の高いもので使いやすいです。

    All in Englishの命がくだっている昨今、私たち英語教師は、classroom Englishの定型表現を学ばないといけませんね。。。

    Thank you for reading my fuckin' comment.(感謝)

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