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2015年12月9日水曜日

「愛があれば金なんて関係ない」わけない


 「いい曲だから、聞いてみてよ!」と紹介され、ある曲を聞いてみました。その曲では執拗に「友情や愛さえあればいい、金なんていらない」と繰り返されていました。また「心が貧乏な金持ちにはなりたくない」的なフレーズも連呼されていました。正直、かなりの違和感を覚えました。初めは、「私の性格が良くないからかなぁ」と思っていましたが、明確な理由がいくつかありました。

そもそも説得力がない

 まず一番の疑問点は「金はいらない」と歌っているそのアーティストは、多分そこそこ儲けていること。確認できませんが、おそらくある程度の金はもっています。その上で「金はいらない」と言っているわけです。だから、その立場を踏まえて、きちんと歌えば「ある程度の金はあった上で言わせてもらうけどさ、友情とか愛とか大切だよ」という感じが否めません。「俺の気持ちを歌ってくれてる!」と、お金がない人が鵜呑みにするのは勝手だとは思いますが、その人はお金を持ってます。「スピード違反は危険です、止まりなさい」と猛スピードで追いかけるパトカーぐらいの説得力です。説得力がありません。

愛と金は関係がない

 次に、「愛・友情」と「金」がそもそも関係ないと思います。「金よりも愛」とかよく聞きますが、「金」があれば「愛・友情」を持つことができないのかと聞かれれば、別に関係ない気がします。「カレーとバレー、どっちが好き?」くらい関係ない気がします。確かに、金持ちも普通の人間です。中には性格が悪い、友達のいない人がいるのも不思議ではないです。が、それは「金」が原因ではなく、そもそもの性格が原因です。もし仮に「金があると、愛・友情が持てず、幸せになれない」というのであれば、ガンガン増税してしまいましょう。諸悪の根源である金は無くなり、みんなが幸せになるはずです。
 もちろん、「お金があれば絶対に幸せになれる」なんてことを言うつもりはありません。お金があっても幸せを感じられない人は大勢いると思います。が、その多くは「お金があっても不幸」であり、決して「お金があるから不幸」ではないのではないでしょうか。正直、お金はたくさんあるに越したことはありません。

まとめ

 ここまでを総括すると、私がその曲を好きになる条件は以下の通りになります。

1 貧乏な路上シンガーが
2 『お金は別問題として。ひとまず愛や友情は大切だと思います』と歌う



 これを想像した時、「あぁ、やっぱり曲調だな。」と思いました。結局、音楽の趣味なんて個人の勝手で、他人がとやかく言うのは野暮なことでしょう。粋でないことをして、反省しています。ちなみに、この記事を書くために20回くらい繰り返し聞き、少し好きになってしまっているのはないしょです。