このブログを検索

2021年1月11日月曜日

理想の働き方へ近づける「DEAL」の4ステップ



 「全てを全力で取り組む」をモットーに頑張って教師をしてきましたが、当時を振り返ると、期待したほどの結果が得られず、しんどいばかり。今回は、理想の働き方へ近づけるDEALの4ステップに照らし合わせて、今後の抱負を整理しようと思います。なお、今回の話は『【20分で解説】週4時間だけ働く。| ゆとり世代の理想像「ニューリッチ」になるための4ステップ』https://www.youtube.com/watch?v=ybbnTNnLkHw&t=31sを参考にしています。20分程度のわかりやすい動画なので、よければご覧になってください。



DEALの4ステップとは?

DEALの4ステップとは、ティモシー・フェリス著『「週4時間」だけ働く。』で紹介されている考え方です。


本を超ざっくりまとめると
 「オールドリッチ(とにかく頑張って使い切れないほど稼ぐ)ではなく、ニューリッチ(やらないことを決めて、精神的に豊かに暮らす)を目指す」


「ニューリッチ」とまではいかなくても、精神的な豊かさを目指すために、DEALの4ステップの考え方は身につけておきたいと思いました。4つのステップについて考えてみます。


DDefinition(定義)「どうなりたいのか」

まずは、自身の目指すべき姿をしっかりと思い描きましょう。その際に留意したいのは「汎用的なオールラウンダー」を思い描かないこと。オールラウンダーも魅力的とは思うのですが、雑多な有象無象で精神をすり減らしてしまいます。ここでの目指すべき姿は「自分自身のライフスタイルに照らし合わせた上での理想」なので、全ての業務をマルチにこなせる超人ではなく、具体的な得意分野、特に自分が能力を発揮したい分野において活躍していて、なおかつ働いていて気持ちがいい状態の「理想」を思い描きましょう。

現在の私の場合は「成績上位者が自主的に学習に取り組み、進路実現を達成するための仕組みを整備する」です。ここでの「理想の定義」は、一生スパンのものではなく、あくまで1年や半年スパンのものであるほうがよりイメージしやすいのでいいと思います。理由は後述。



EElimination(排除)「何を捨てられるか」

教育の業種において、様々な場面で直面するのが「必須じゃないけど、奨励されていること」。例えば、丁寧な添削、自主的な補習、部活指導、HR日誌などなど。職場には様々な人がいて、丁寧に行っている人もいれば、一切やらない人もいる、正直なところ任意に任されている業務が山のようにあります。これらをまずは排除していきましょう。

仕事を排除する際に気をつけなければならないのは、「理想」と照らし合わせて考えること。確かに、「何でもできるオールラウンダー」ならば、すべての業務を丁寧にこなすのでしょうが、それをしていると本当の豊かさからかけ離れてしまいます。

「いや、さすがにやめられないでしょ」と思ってしまいがちですが、ここで留意したいのは「ひとまず、やめてみる」という勇気かと思います。やめてみてわかるのは、「この要素だけは残さないといけないのか」というエッセンス。逆に、問題が生じそうな予兆が起きれば、その際に、エッセンスを残した代案で対応しましょう。ここでの「排除」が指すのは、極端な「廃止」ではなく、「一旦停止」くらいだと捉えましょう。ひとまず、Dで思い描いた「理想」に近づけたら、その後「新たな理想」が浮かんでくると思いますが、その際に回収すれば良い。ひとまず、全てのことに満遍なく注力するのではなく、手っ取り早く「理想」を実現してしまい、余力を残すことが豊かさに近づくカギかと思います。

私の場合は、Dの手順で「自主的な課題の整備」を掲げましたので、それ以外の業務については最低限でこなしています。もちろん、他に様々な業務も抱えていますが、それらについては「最低限運営できる程度」の質にとどめ、こだわらないことを意識しています。確かに、生徒の発表を見るたびに、「おっと、これは指導してあげないと、、、」という強迫観念に駆られるのですが、今は後回し。ましてや、「理想」とはかけ離れているにもかかわらず、周りの先生から「あの仕事はあいつが適任!」と思われてしまっては、いつまでたっても理想に近づけることができません。心を鬼にして、断捨離を行いましょう。あくまでも「一時的に業務を引き受けている状態」を意識することが大事かと思われます。



AAutomation(自動化)「自動化する」

断舎離した後、「自分の理想に向けて取り組みたいこと」が顕在化したら、次はその「自動化」を考えることです。本の中では、投資や外注といった方法が紹介してありましたが、教育ではこれらは難しいですが、「自動化」はやってやれないことはないように思えます。日々、自転車操業状態であれば、「自動化」まで想定して準備することはできませんが、タスクに追われてばかりいてはなかなか理想には近づけません。余裕のある状態を作り、「次回に使い回せる財産」をたくさん作っていきます。

重要なのは、「全力で取り組む」のではなく、「自動化する方法を考える」ということです。確かに「ただ全力で取り組む」のであれば、頑張っただけ成果を残すことは可能かもしれませんが、再現性を考えた際、毎回「全力」を求められると精神的にしんどさが生じます。さらに言えば、あくまでの「個人の努力」で運営を行うと、後任の人がしんどい思いをするにとどまらず、その後任を見た際に落胆してしまうのは自分自身です。「教員」という、毎年人事配置や生徒が変化する業界において、「業務を自動化する仕組みを考える努力」をしていくべきなのではないかと思います。また、自動化することで、運営そのものの負荷を減らし、整った環境の中で生徒と向かい合うことがさらに効率的になると考えられます。

私の「自主的な課題の整備」という理想の場合は、「対面での放課後補習を行う」のではなく、「文法の説明と練習問題のパッケージを作成し、オンラインで受け取る仕組みを作る」という点に着地しました。更に、Youtubeの解説動画やClassiといった、外部の材料で切り貼りし、とにかく少ない負担かつ、ある程度のマニュアルさえあれば、誰でも作成可能な範囲での整備を意識しています。確かに、毎年生徒の学力層は同じではないですし、私が違う学校に転勤した際にはそっくりそのまま運用できないかもしれませんが、大枠の自動化が整っていれば、コンテンツを微調整すればよいだけであり、毎年0から始める必要がない分、楽になると信じています。「自動化」がキーワードかと思います。



 LLiberation(解放)「新たな刺激を受ける」

理想に向けて断捨離し、そして自動化に取り組む。とにかく、時間と精神的な余裕を確保した後に行うのが、「新たな刺激を獲得し続ける」ことだと思います。バリバリ運営を回すことも可能だと思いますが、前任校でそれらを全力で運営していて思うのは、「新しいことに挑戦できていなかった」という反省です。「全力で取り組む」のは素晴らしいことだと思うのですが、それは短期間的な発想であり、長規模的視点に立つと、「分析・改善に割く余裕がない」ということでした。決められた業務を、決められた通りにこなすだけで疲弊しきっていた当時、「これ以上よくする」という発想が生まれるはずもなく。さらに、多少の工夫ならば盛り込むことはできるものの、すでに煮詰まってしまっている場合が多く、斬新な発想や改革は異なる分野や領域から着想を得なければイノベーションは生まれないような気がします。努力だけではなく、時に趣味や読書といった刺激により、自分のカラーを加えるためにも、自分を築くための自由な時間が必要なように思われます。また、この「L(解放)」の要素があるからこそ、次の「D(理想)」が生まれるのではないでしょうか。


まとめ

 本書では、「週4時間だけ働く」というテーマでしたが、実際にこの業界では不可能です、というか勤務時間は決められています(むしろ無視して働きすぎてます)。しかし、我武者羅に働いた日の夜、ふと我に返り「本当にやらないと、生徒はダメになっていたのだろうか?」と虚しくなることがあり、改めて「異様な働き方」を実感しています。(引き継ぎが一切なく、後任のことを考えていない仕事や、個に依存しすぎている仕事など、愚痴を言いだしたらきりがありませんし、実際私もやってしまっていると思います(笑))なので、今年度は「自動化」という要素を念頭に、いろいろなことに取り組んでみようと思います。(自動化しまくった結果、育休とか取れるといいなぁ。)

0 件のコメント:

コメントを投稿