割とよく出会う、キツいプレゼンテーション。
極稀に刺さる、面白いプレゼンテーション。
この差は一体、何にあるのでしょうか。
思えば、総合的な学習などを中心に「じゃ、パワーポイントでまとめてね!」と指示し、評価に当たり以下のようなことがおきます。
・「コピペの嵐」
・「発表原稿の全貼り付け」
「こんなはずでは、、、」と頭を抱えた記憶がありますが、思えば指導をしていないので仕方がない。というわけで、改めて「よいプレゼンテーションってどんなの?」を整理し、指導に役立てるだけではなく、自分のプレゼン技術も向上を図りたいと思います。
(本記事では、以下の資料を踏まえて、改めて考えをまとめてみました。)
・プレゼン資料制作の専門家【プレサポ 高村】https://www.youtube.com/channel/UCxi5Igx4fMrEtyte4KpMj7A
・前田鎌利著「プレゼン資料のデザイン図鑑」
初級の3ステップ
プレゼンを作るにあたり、最低限確認しておきたい3ステップがあります。
プレゼンの初級①
「促す行動をイメージする」
プレゼン資料を作成する前には、必ず目的を確認しましょう。その際、注意しておきたいのは、目的は絞られるほど刺さりやすい資料になるということです。具体的に促したい行動をイメージし、必要な情報を最適な手順で提示する。そのスタートの目的意識がブレてしまうと、不必要な情報が増えてしまい、本来の目的が達成が阻害されてしまいます。
✕「みんなに最適な走り方のフォームを理解してもらう」
○「これを聞いた高校2年生の走り方を今日から変える」
そもそも大前提なのですが「理解してもらう」という目的であれば、プレゼン形式の発表は適切ではなく、「資料の配布」で良いはずです。あえて、「プレゼン形式を取る」ということは、「メッセージの発信」という側面を考えなければいけません。強いメッセージを固め、それに沿ってプレゼンを作ることで、自ずと「意味不明なコピペ」や「原稿全部のせ」のような発表は少なくなるでしょう。
プレゼンの初級②
「章立てから作る」
目的を確認したら、次に「目的を達成するための筋書き」を描きましょう。
例えば「明日から、この新しいトレーニングを導入する」という目的を設定したとします。次に考えるべきは「どうすれば聞いている人が取り入れてくれるだろう?」という聞き手の視点です。「聞き手の問題意識を統一するために、背景で現状の課題を整理しておかなければいけない!」「現状を改善するトレーニングの科学的根拠を先に述べておこう。」「全体が長くなってきたから、トレーニングの細かい留意点は控えめでサラッと流そう!」など、全体の構成から必要なパーツを配列していきましょう。
「章立て」をイメージせず、プレゼンの冒頭から作っていくと以下のような問題が発生してしまいガチです。
・話がループする
・必要な情報量が不足し、メッセージが刺さらない
・余計な情報が増え、メッセージがぼやける
中級・上級になれば、効果的に目次のページを活用することが求められますが、ひとまず発表に目次のページを加えるかどうかはさておき、まずは目次から作成することで、収集すべき情報や、そのレイアウトが適切にイメージでき、最終的な時間短縮にも繋がります。まずは「タイトル」よりも、「章立て」から作成することをオススメします。
プレゼンの初級③
仕上げの「スリム化」
ステップ2「章立てをつくる」の後、順調に作業を進行しやっとの思いでスライドが完成! そして、最後の仕上げ作業として「スリム化」を行いましょう。「スリム化」とは、「不要な情報を削ぎ落とし、短くシンプルにすること」。作成時には必要だと思っても、全体の流れを見返すことで不要に見えることも多々あります。
・「説明がダラダラしている」→「箇条書き」「図+口頭説明」
・「文になっている」→「体現どめ」
・「色が多すぎる」→「統一」
本来、プレゼンは口頭の説明の補助に過ぎないはずなのに、気づけば、プレゼンの資料から発表内容を作成するという逆転が起こってしまいがちです。視覚情報として必要な項目だけを残し、基本的には口頭で説明を行い、スリムで簡潔なプレゼン資料を完成させましょう!
まとめ
① 促す行動をイメージする
② 章立てから作る
③ 仕上げの「スリム化」
これらの3つの手順を踏めば、ひとまず「いったい、何だったんだ?」という発表を回避することができます。しばしば、発表を指導する際には「良かったグループの工夫を盗みましょう!」といった指導を行っていまいがちですが、「どうして最初から良くなる工夫を指導しないんだろう」と不思議に思っていました。世の中には様々なプレゼンのルールが存在しています。肯定的な配色は青、否定的な配色は赤、プレゼンの掴みはユーモアで質問形式、見やすいフォント、効果的なアニメーションなど。
グループで作成させる際には、各グループにプレゼンの参考書と「仕上げ係」を用意し、より良い発表に触れる機会を増やしてあげるべきなのではないでしょうか。
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